梨実さんの作品「僕の幸せ」


いつか僕は
たったひとりの女の子のことを大好きになると思う。
今は経験ないけれど、いつかきっとそんな女の子が現れて
そしたら、僕はどうしよう・・・

こんな僕が
大好きになるくらいだから
その子はうんと可愛くて、綺麗で、チャーミングで

その子が喋る言葉の一個一個に感動して
その子の仕草一つ一つに見とれちゃって

何から何まで
その子のってつくだけで
何にも代えられないほど特別な物ばかりになっちゃって
どれもこれも大切で

きっともう猫にマタタビ状態だと思う。


その大好きな女の子が目の前に座ってて
それだけで気絶しそうなくらい嬉しくて

とは言いながら頭の中はもう
彼女と自分のあらゆる事を想像し始めていて
こ、こんな事考えちゃいかんとか焦りつつも
その想いの中に溺れそうになってしまう。

同じ空気を吸っているのさえ意識しちゃって
アップアップ…

でもどうしようどうしよう
待てよ?
まずは自分のことも好きになってもらわなくちゃ
あんな事もこんな事もできゃしないぞなんて
自分としては冷静さを少しは取り戻した気分になって
取り繕ってみるんだけど

もしかしたらそんなこと
彼女にはお見通しかななんて
すぐに弱気になってしまう。

じゃあわかった
好きになってくれなんて言わない。

もう自分が彼女の虜になっちまってるんだから
もうお手上げなんだ
だからこんな哀れな僕に施しをしてると思ってさ
ちょっとだけ触っても良いかな?

いや、触るったってそんな変なところじゃなくて
その綺麗にカールしてる髪の毛の先とか
首に巻いたスカーフの先っぽとか。

ああ、変な奴って思われても良いんだ
今君が食べたサクランボの枝の所とか
君が座っているクッションとか。

それぐらい、好きだから。

ホントのこと言ってしまえば
僕は今すぐにでも
君が使うブラシやスカーフや
サクランボやクッションになってしまえれば、

死んじゃう程に幸せなんだと思う。

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