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◆GIMICさんの作品「Toy Boy」【6 開始】

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  • 【6 開始】

     翌日、陽一は絶対に学校に行かないつもりでいた。が、いつもの時間に目が醒めてしまった。いやだ。学校には行けない。と布団をかぶり直したものの結局しばらくして、のろのろとベッドを出ると自転車に乗って学校へと出かけてしまった。途中、何度も「このままどこかへ行っちゃおうか」などと考えたりもしたが、行くあてもなかった。また、例えクラスメートの冷たい視線が待ち受けていようと何となく紗枝の顔が見たかった。元々、陽一は彼女のことが好きだったのだ。声をかけることもできない高嶺の花だった紗枝と、酷い目に逢ったとは言え、接触ができた。そして、昨日の経験から、秘密を共有しているような奇妙な親密感を陽一は心のどこかで感じていたのだ。
     もうあんな目には逢いたくない。みんなに恥ずかしい写真をばらまかれて冷たい視線を浴びるのはいやだ。でも…でも、紗枝には会いたい。
     考え事をするには学校までの距離は短かった。気づいた時には陽一は校門をくぐっていた。自転車を置き、教室へと向かう間中、陽一は、クラスメートがこちらに冷たい視線を送ってはいないか、ひそひそと噂話をしていないか、そして、紗枝はいないかときょろきょろと辺りを窺っていた。
     教室に入る瞬間、陽一の胸は張り裂けそうだった。クラス中の視線が集まりはしないかとびくびくしながら、教室に入る。そして、目立たないように自分の席に座ろうとした時、ふいに後ろから肩を叩かれた。
    「森君」
     びくっとして陽一が振り向くと、高崎聡美だった。
    (あ、紗枝ちゃんの友達だ!!)
    「な、なに?」
    「なんか疲れた顔してるね、うふふ」
     聡美は陽一の顔をのぞき込むようにして笑った。
    (あ、紗枝ちゃんはやっぱりメールで…ああ、どうしよう…)
    「制服着てると分からないけど、けっこういい体してるのね。」
    「そ、そんな…。そ、その話は…」
    (教室でそんな話をしないで。お願いだから。)
    「ほんと、人は見かけによらないよね。あんなことできちゃうんだもん。」
    (も、もうそれ以上はやめて…)
    「私、見直しちゃったよ。森君ってスポーツマンって感じじゃないもんね。あんなに泳ぐのうまかったんだ。」
    「え?」
    「でも、昨日は張り切りすぎたんじゃないの?まだ、疲れが抜けてないって顔してるよ。」
    (あ、そういう意味だったのか…はぁ~)
    「い、いや、そんなことないよ。」
     力が抜けそうになった。少なくとも聡美には紗枝はメールを出していないようだった。陽一はそのままどすんと自分の席に腰を落とした。そして、ため息をひとつついたその時、教室に紗枝が入って来た。紗枝は陽一を見つけると微かに笑った。彼女の瞳がきらりと光ったように陽一には見えた。教室に入るまで紗枝に会いたくて彼女を探していたはずなのに、陽一は紗枝から視線を外そうとし
    た。紗枝の目を見ると射すくめられたように体が動かなくなる気がしたからだ。しかし、陽一がそうする前に、紗枝がまっすぐに陽一の方へと近づいて来るのが見え た。紗枝は陽一には「おはよう。昨日はごくろうさま。」とだけ言うとまだ陽一の横にいた聡美に声をかけた。
    「聡美、昨日送ったメール見た?」
    (あ、ぼくを困らせようとしているんだな。ふ、ふん。聡美ちゃんにはメールなんか送ってないのは、もう分かっているんだぞ。)
    「あ、見たよ。なによあれーっ!?」
    (あ、メールは送ったのか。でも、ただのメールだろ?あの写真だったら、聡美ちゃんがこんなに普通にぼくに接してくれるはずがないんだから。)
    「知り合いから貰ったんだけど、あれってなんだかうちの学校っぽくない?」
    「えーっ、あんな変態がこの学校にいるってことーっ?」
     陽一は心臓が口から飛び出すかと思った。その時、紗枝はちらりと陽一の方へ視線を走らせ、笑みを浮かべると陽一を横目で眺めながら話を続けた。
    「あの写真のさあ、背景に写ってるの、そこの女子トイレみたいな感じしなかった?」
    (えっ、えっ…、まさか、紗枝ちゃん、本当に写真を聡美ちゃんに…)
     陽一はかーっと血が上るのを感じた。最初に安心していただけにショックは大きかった。おそらく自分が想像している以上に真っ赤な顔をしているだろう。陽一は聡美に気づかれてはまずいと思い、教科書を出すふりをして、体の向きを聡美から逸らした。二人の会話はまだ続いた。
    「そうかなあ。背景なんてあんまり見なかったから。だって、紗枝からのメールだと思って読んだら、いきなり「モロ」の写真なんだもん。」
    (ああ、もう間違いない…。紗枝ちゃんは本当に送ったんだ…)
    「聡美ったら、そこばっかりじっくり見てたんでしょ?」
    「何言ってんのよぉ。でも、あんな「モロ」の写真送られたら、見ちゃうわよぉ。」
    (聡美ちゃんが、ぼくの…ああ、なんてことだ…)
    「でも、あんなことしながら、すごいよね~。私もそれにびっくりしたけどさ、後ろに写ってる窓から見える風景がさあ、なんか見たことがあるような風景だったから、またびっくりしたわけよ。」
    「まじ~?今日帰ってもう一度じっくり見ようっと。」
    「うん、どう思うか、教えてよ。あんなのがうちの学校にいてたら大変だもんね。しかもあれ、昼間だよ。」
    「あ、そうだったよね。休みの日かなあ。」
    「わかんないよ。授業中とかさ、やろうと思えばできるじゃん。トイレになんか誰もいないしさ。だから、授業中にトイレに行ったら、ちょうど階段をあの格好で歩いてたりして。」
    「やーだぁっ。」
    (紗枝ちゃん…、言わないで…)
     陽一はさらに身をすくめた。
    (それ以上言うのはやめて…)
     紗枝は、話を続けながら、自然な感じで体を動かし、陽一の机の前に立った。
    「でさあ、きゃぁーっと叫びながら、よく見たら知ってるコだったりして。」
    「げ~っ。でも、そこのトイレだったら、その可能性あるよね。そう言えば、あの写真、モロなのに顔だけはモザイクかかってたもんね。顔はやだけどあそこは見てくださいってか、あはは。」
     紗枝ちゃんは誰かに貰った写真と言うことにして顔だけモザイクをかけて聡美に送ったのか。聡美にそれが自分であることが知られていないことが分かって陽一は少し安堵したが、あの恥ずかしい姿を見られたことがたまらなかった。しかも、また今日彼女はそれを見るのだ。
     トイレに行く振りをしてこの場から逃げようと陽一は、席を立った。しかし、紗枝が陽一を逃がさなかった。立ち上がった陽一にすかさず紗枝が話しかける。
    「ねえ、森君もそう思うでしょ?」
    「えっ、な、なに?何の話?」
     とっさに陽一は嘘をついた。しかし、紗枝はその嘘を予想していたように微笑んだ。
    「あれ、聞いてなかったの?じゃあ、もう一回話してあげる。」
    (しまった…)そう思った時は遅かった。紗枝は陽一の目をまっすぐに見つめながら話し始めた。
    「昨日ね、ネットの知り合いから世の中にはこんなやつがいるんだよってメールが来てね、見たら、ちょー変態な男の子の写真だったのよ。」
    「へ、へえ…」(や、やめて…もう)
    「どんな変態だったと思う?」
    (もちろん、知ってるよね、陽一君は。ここで言えるわけないと思うけど。)
    「い、いや、全然分からない…」
    (ふ~ん、知らないのか~。じゃあ、今から聡美の前でたっぷりと教えてあげる。)
    「あのね、女子トイレの中で裸になっててさ、その上両手は縛られてて、トイレの床を舐めてるの、どうすごいでしょ?」
    (おいしくなかったらしいけどね、ふふ)
    「う、うん。でも、ひょっとしたら、それってさ…変態とかじゃなくて…、いじめかもしれないじゃない…か。」
     陽一はその場を逃れたい一心で、とっさに紗枝の言葉に反抗した。しかし、少し声が裏返りかけてしまう。
    (へ~、まだ、そんなこと言うわけね。じゃあ、とことん言っちゃおうかな)
    「なるほどね。そういうこともあるかもね。でも、違うと思うな、私は。」
    「ど、どうして?」
    「それはね、大きな声では言えないんだけどね、その写真にはその男の子の大事な部分も写ってたの。」
    (ばかね、あんなに勃起してたくせに忘れるなんて)
    「あっ!!。い、いや…そうなの?」
     陽一は思わず、声を出してしまった。そうだった…深く考えずに紗枝に反発するような事を言ってかえって墓穴を掘ってしまった格好だ。陽一の慌てようが紗枝にはおかしかった。
    「ふふ、それでね、どこで手に入れて来た写真なのか私も知らないんだけど、モザイクもかかってなくてさ、はっきり分かるのね、そこがどうなってるか。どうなってたと思う?」
    「どう…なってたの…?」
     陽一は小さくそう言うのが精一杯だった。
    「それはね…ふふ。」
     そこまで言うと紗枝は陽一の耳元に口を寄せると、小さな声で囁いた。
    「覚えてないの?あんなにボッキさせてたくせに。」
     目眩いがしそうだった。
    「あ、ああ、そういうことか。じゃあ、いじめってわけじゃない…よね。へ、変態だ、やっぱり。」
     陽一は必死で話の辻褄を合わせた。陽一の言葉に紗枝は満足げに笑みを浮かべた。
    (あはは、言わせちゃった。私に歯向かうから自分で自分の事を変態だって言う羽目になるのよ、おばかさん)
    「でしょ?それにね、その写真、顔にはモザイクがかかってるのよ。恥ずかしいところは丸出しなのに。でね、今、聡美と話してたのは、その写真の背景がそこの女子トイレによく似てるってことなの。どう思う?この学校にそんな変態がいるのかなあ。」
    (私の目の前に一人いるんだけどね。)
    「え、そ、そうなの?でも、この学校の生徒とは限らないよね。学校なんて誰でも入って来れるし…」
    (へえ、もっと言わせたいのね。顔にモザイクかけてあげたのに感謝もしないのか~)
    「まあ、そうなんだけどね。あ、そうだ、森君にも見て欲しいなあ。メルアド教えてよ。」
    「あ、メールアドレス…ね。」
     突然の話に陽一は自分のメールアドレスを告げてしまった。紗枝は手帳にそれを書きとめた。
    「じゃあ、今晩送るからね。ふふ。」
    (さ~てメールには何書こうかなあ。)
    「あ、うん。」
    「あ、でさあ、話の続きなんだけど…」
    (紗枝ちゃん、もうやめて…お願い…)
    「写真が昼間撮影したみたいだったから、いつ撮ったのかなあって二人で考えてたんだけど、よく考えたら、昼間でも授業中だったら、女子トイレに誰もいないし、撮ろうと思えば撮れるでしょ?」
    「そ、そうだね。」
    「だから、授業中にトイレに行ったら、そのコが今からトイレの床を舐めようって、あの恥ずかしい格好で階段を上がってたりしたらどうしようとかさ…」
    「あ、あはは…」
    (それは私がやらせたんじゃないよね、陽一君)
    「で、そのコの顔を見たら、知ってるコだったらどうしようとかさ…」
    「そ、それはこわいなあ」
    「そうよね。クラスメートにそんなコがいたら、こわいよねぇ。でもさ、そういう変態の男の子と私たち毎日話をしているかもしれないんだよね。」
    (そう、こんな風にね、ふふふ)
    「そ…だね。で、でもこのクラスにはいないんじゃないかな…。カンと言うか、希望だけど…」
    「ふふ、そうね。クラスメートだもんね。もちろん、森君はそんなことしないよね。」
    「あ、あたり前じゃないか…」
    「だって、森君はスポーツマンだもんね。」
    「あ、私も紗枝が来る前にその話をしてたんだよ、森君と。昨日はかっこよかったって。」
    「私も森君の本当の姿を見たって感じ、ふふ」
    (聡美が見たのとは全然違うけどね)
    「でさあ、話は戻るけど、聡美。あんなことするコだったらさ、写真撮るだけじゃなくて、他にも何かしてそうだと思わない?」
    (紗枝ちゃん、まだ続けるの…)
    (え~と、昨日は他に何したんだったかなあ、陽一君?)
    「それは言えてる。更衣室とか危なそう。」
    「第一、男の子って最後は出さないと気がすまないんだよね、森君?」
    (いっぱい出したよね、廊下で。)
    「お、おい、何言ってるんだよ…」
    (聡美に言いたいなあ、陽一君はおちんちんを足で踏まれていっちゃうんだよって)
    「紗枝~、朝から何言ってんのよ~。」
    「でも、そうでしょ?そのコ、絶対にどっかに撒き散らしてると思うな。」
    (あ、陽一君はちゃんと舐めてきれいにしたんだよね)
    「なんかそこのトイレ使いたくなくなってきた。」
    「ほんと、ほんと。第一、もう床は舐めてるもんね。」
    (私の唾で味つけしてあげたけど)
    「便器も舐めてたりして」
    「そっちの方がいやじゃない?やっぱりそういうコって小とか大も好きなのかなあ?」
    (陽一君、今度は便器も舐めてみる?私のおしっこで味つけしてあげようか。それともうんちの方がいいかな?)
    「おしっこ飲んだりする変態っているじゃん。ほんとかどうか知らないけど。」
    「あ、そうだよね。でも、あれ信じられる?」
    「う~ん、見たわけじゃないからね~。」
    「でしょ?森君どう?飲める?おしっこ。」
    「の、飲めないよ、そんなの。」
    (じゃあ、今度飲んでもらおうかなあ。)
    (紗枝ちゃん、まさか…そんなこと本気で考えてないよね…)
     陽一の脳裏に紗枝の排泄物を飲んでいる自分の姿がよぎった時、教室のドアが開き、担任の教師が入って来た。
    (あ、残念。もうちょっといじめてあげようと思ってたのに)
     ようやく紗枝は自分の席の方へと立ち去った。

     やがてその日の1時限目が始まったが、陽一は授業など上の空だった。モザイクを顔にかけたとは言え、紗枝が本当に友人に写真を送ったことにショックを受けていたのだ。
     陽一はため息をひとつついた後に今度は自分を罵った。紗枝と聡美との会話だけで自分の体がまた反応していたからである。視線を向けるまでもなく、ズボンの前が突っ張っているのが感じられる。そして、下着の内側がすでに湿っているのも。
     どうして?先程の紗枝の意地悪な行動一つ一つに腹を立ててたはずなのに…。聡美ちゃんにばれたりしないかとずーっとびくびくしてたのに…。あの場から逃げ出すことばかり考えていたのに…。ぼくは本当に変態なのか?変態になってしまった
    のか?あんな風に紗枝ちゃんに意地悪なことをされると興奮してしまうようになってしまったのか?
     結局、授業も半ばを過ぎる頃まで強ばりは解けなかった。
     授業が終わると陽一は教室を飛び出し、トイレに向かった。女子トイレの前を通り過ぎる時、昨日のことが思い浮かんだ。
    (昨日、ぼくはこの廊下をあんな恥ずかしい格好で歩いていたんだ…)
     一瞬、体が硬直するような気がした。二度とあの光景は思い出したくない。頭の中に浮かんだ光景を振り払い、陽一は個室に駆け込むとズボンと下着を下げ、ペニスと下着の内側の透明の粘液をトイレットペーパーで拭う。そして、ペーパーを流してトイレの外へ出ると、隣の女子トイレの前に紗枝と聡美が立っていた。
     予想もしていなかった陽一は思わず立ち止まってしまう。
    「あ、森君、ちょうどいいわ。こっちに来て。」
    (ちょうどいいわ…か。待ち伏せしてたんだ…)
     嫌とも言えず、陽一は紗枝の方へと向かった。
    「森君は女子トイレには入れないから、ここから見て。」
     紗枝は、「昨日は入ったけどね」と言いたいのだろうと陽一は思う。
     紗枝は女子トイレの入り口からトイレの奥にある窓を指差しながら聡美に説明を始めた。
    「ね、あの窓の左の方にマンションが見えるでしょ?それから右のほうにはちょっと遠いけど鉄塔みたいなのがあるでしょ?どっちも写ってるのよ、あの写真に。」
    「まじ?それじゃあさ、やっぱりここで撮ったのかなあ、あれ。」
     紗枝の説明は陽一にはほとんど聞こえていなかった。女子トイレの入り口に立って中を見ているだけなのだが陽一は今自分が全裸で立っているような錯覚すら覚 え、昨日の状況が目の前で再び展開されているような気がした。
    「この風景しっかり覚えて、うちに帰ってから見てよ。」
    「うん。」
    「森君も見てね、メール送るから。」
    「あっ、う、うん…」

     その後、紗枝は陽一に近づいては来なかった。朝からあれだけ虐められていたので陽一は少し拍子抜けがした。
     授業が終わると陽一はそそくさと自宅に戻った。
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