

近年性犯罪防止の徹底と女性の地位向上の為法務省内に性犯罪撲滅の組織が設置された。
佐伯美奈は東大を卒業し法改正の為にこの委員会を設立した委員の一人である。
「性犯罪の撲滅と性犯罪者の更生。或は被害者の救済を目的として
離島にその目的に合った建造物を造成して法改正をして此処に収容し性格を矯正する
施設を作りこの目的を達成したいと思っています。」
佐伯美奈は独身で44歳身長172cm細身でスタイルも良い美人だった。
「幾つか候補地も選んでありますのでご覧ください。」
配布された資料には3つの候補地が選ばれていた。
「過疎で廃校になった高校と中学があり建築年度も浅いので改造も少しで済みます。
そして食材必要品は定期的に船で運びます。周りは鮫が泳ぐ海なので脱走も不可能。
ここでアメリカで開発された最新の更生カリキュラムに基き性犯罪者を更生し
又性犯罪被害者も此処でカウンセリングを行って社会復帰させるのが目的です。」
「被害者と加害者を双方教育して再犯に繋がらないかね。」上司が懸念したが
佐伯美奈の説得は誰もが納得が行く物だった。
「被害者は女性が多いし加害者は男性が多いので双方の理解が必要なのです。
その為には女子刑務官がこの教育に当たるのが良いと考えています。
勿論身体能力と体格の優れた優秀なスタッフを人選します。武道の有段者です。
女子刑務官はやはり母性があるので男性の加害者にも配慮するでしょう。
男性刑務官の場合は最近暴行問題がありますのでこの任務には不適です。
女性の優しさと最新プログラムが社会問題の一つを解決すると考えます。
「分かった。君に任せてみよう。」こうして女神の島が誕生した。
「ああ沙紀。美奈だけれど例のプロジェクト採用されたわ。貴女には
所長で赴任して欲しいの。女子刑務官の資料もメールでパソコンに送るわね。」
「ねえ美奈。いいメンバーを選んでくれたのよね。」
「このプロジェクトには最適の優秀の最適な子ばかりよ。」
「やりがいがあるわ。」「やり方は任せるわ。」「楽しくなるわね。」
携帯電話を切って成沢沙紀はひとり微笑んだのである。
九州の五島列島の過疎で廃校になった高校がこの物語の舞台になる。
地域住民は高齢で離島した。その土地を全て買い上げて国の施設とした。
それから3年男性囚人5人を乗せた船が港へと接岸する。
船を操艦した男性刑務官3人は接岸させると足早に囚人を急き立てた。
「早く行きなさい。」5人の囚人と男性刑務官は女神の島へ上陸した。
急な崖の階段を200段上ると突然その刑務所は見えて来た。
門の前には女性刑務官が立って居たが身長が高い。175cmはある。
「ご苦労様でした。囚人の移送ですね。こちらへどうぞ。」
女子刑務官を先頭に所長室へと入室する。
「大川刑務官囚人移送の男性刑務官と囚人を連れて参りました。」
「お入りなさい。」一行は所長室へ入った。
「囚人5名とその資料。移送計画書です。捺印お願いします。」
「分かりました。」成沢沙紀は捺印した。「ではこれで。」
「もう少しゆっくりなさったら?」「業務が忙しいので。」
男性刑務官は逃げる様に退出して行った。
「急げ。」「芹沢主任早すぎですよ。」「俺に命令に従え。」
芹沢主任は声を荒げた。船に乗船すると直ぐに離岸したのである。
「出来て3年で無事に出所した奴が居ない。死ぬか行方不明なんだぞ。
それも死体は痣だらけ。変だと思うのは俺だけか?」アクセルを踏んだ。
その頃所長室では5名の囚人が所長の説明を受けて居た。
「皆さんは性犯罪を犯しました。此処ではそれを更生して頂く事となります。
今日から名前では呼ばれません。次の番号で呼ばれるのでこの紙で確認なさい。
名前にの横に番号が振られていた。「早速教官を呼ぶわね。入りなさい。」
ハイヒールを履いた大柄な女性が6人入室した来た。
「彼女達が貴方達の更生にあたる教官よ。」成沢沙紀は微笑んだ。
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